前回は、死亡宣告を受けてから退院するまでをお伝えしました。
今回は、まだあるその後の人が亡くなった後にやっている事。当たり前の事と意外な事です。
では、当たり前の事からです。
ご家族は、お葬式を行います、当然ですね。初七日が過ぎたあたりに入院費の最後のお会計を済ませる方が多い気がします。
さて、ここからは、亡くなった患者さんを見送った後の病院のでの話です。
・退院した経緯を含めた記録を行います。
・使用していたお部屋を掃除します。ここで忘れ物が出てくることも(汗)、最後のお会計の時にお渡ししするようにします。
・電子カルテが導入されていない病院は、カルテ整理を行います。書類が沢山あるのでまとめるのが大変です。
さて、意外な内容の方です。2つあげます。
一つ目。ご家族が遠方又は、連絡がつかずご遺体を保管しなくてはいけない時があります。当然、そのままにしていたら腐敗が進行してしまうので、とにかく冷やします。氷枕を全身にあて、とっかえひっかえ冷やし続けます。病院の霊安室でクーラーをガンガンつけれたらいいですよね。霊安室が無い病院の場合、別の部屋か空いている個室だったり。そんな施設が無ければ、大部屋の一角で、カーテンを引いて間切りをして対応することも。
二つ目です。
亡くなってから数日後、デスカンファレンスを開くことがあります。初めて聞く方もいらっしゃると思います。
デスカンファレンスとは、「終末期ケアを振り返って今後のケアを向上することと、関わったスタッフの精神的負荷をケアすること」を目的に開かれる話し合いです。Drはじめ、関わったスタッフが参加します。具体的な内容としては、Drから主な経過が治療内容と共に話された後、私はどのような思いで日々かかわっていたとか、ご家族との関り方が難しかったとか、あの時私はもっと違った声掛けをした方が良かったのではと今でも悩んでいる等々。
色々な意見が出ますが、最終的には、目的の内容に落ち着きます。「過去は変えられないので、今後のケアに生かしていきましょう。」的な感じです。
今回の内容は、どうだったでしょうか。デスカンファレンス、初めて聞いたという方いらっしゃったと思います。病院では、こんな事を実はやっています。患者さんが亡くなったらそれでおしまいでは無いんです。