第31回 看護師と自衛隊の違い・・・No3

前回は、自衛隊の精神的辛さを看護師と比較してお伝えしました。

今回は、命の向き合い方について考えてみたいと思います。

どちらも、命を守る職業ですよね。守り方が違いますが、その違いを具体的にみていきましょう。

自衛隊に入ると以下の制約があります。ちょっと長いですが読んでみて下さい。

自衛隊法施行規則 

第三十九条 隊員となった者は、次の宣誓文を記載した宣誓書に署名して服務の宣誓を行わなければならない。(一部省略、改変)

宣誓

私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。

どうでしょう、この中に自衛隊が他のどの職業にも無い、自衛隊(いわゆる軍隊)ならではの重大な言葉があります。

それは、「身をもつて責務の完遂に務め」です。この、身をもってとは、自分の命にかえてもという事です。今見ても、もの凄い重い言葉ですね。警察や消防、海上保安庁等には無い言葉です。

ようやく本題の、自衛隊の命への向き合い方についてです。

自衛隊は、自分の命を犠牲にしても、自国民を守らなくてはいけないそんな存在です。

一方、看護師です。看護師の命への向き合い方はこちらです。

看護者の倫理綱領前文より抜粋

看護は、(中略)生涯を通してその最期まで、その人らしく生を全うできるように援助を行うことを目的としている。

(細部を見たい方はこちらへどうぞ)

https://www.nurse.or.jp/home/publication/pdf/rinri/code_of_ethics.pdf

看護師は、命を守るというより、支えるといったニュアンスが合う気がします。

長くなりましたが、まとめると

自衛隊は、自分の命にかえても日本の財産(日本人含む)を守る事が仕事です。

看護師は、その人らしい命を全うできるよう支えるのが仕事。

こんな感じです。皆さんは、どう感じたでしょうか、ぜひコメントを下さい。